内部統制法案の内容(地方自治法改正法201703)…不祥事件は首長の責任明確化

1.地方自治法等の一部を改正する法律案の概要

地方公共団体等における適正な事務処理等の確保並びに組織及び運営の合理化を図るため、内部統制に関する方針の策定等、監査制度の充実強化、地方公共団体の長等の損害賠償責任の見直し等を行う。

(1) 内部統制に関する方針の策定等

・都道府県知事及び指定都市の市長は、内部統制に関する方針を定め、これに基づき必要な体制を整備(その他の市町村長は努力義務)

・方針を策定した長は、毎会計年度、内部統制評価報告書を作成し、議会に提出

(2)監査制度の充実強化

・監査委員が監査等を行うに当たっては、監査基準に従うこととし、監査基準は、各地方公共団体の監査委員が定め、公表(監査基準の策定について、国が指針を示し必要な助言を実施)

・そのほか、監査制度について以下の見直しを実施

勧告制度の創設・議選監査委員の選任の義務付けの緩和・監査専門委員の創設・条例により包括外部監査を実施する地方公共団体の実施頻度の緩和等

(3)決算不認定の場合における長から議会等への報告規定の整備

・地方公共団体の長等は、決算不認定の場合に、当該不認定を踏まえて必要と認める措置を講じたときは、その内容を議会等に報告・公表

(4)地方公共団体の長等の損害賠償責任の見直し等

・条例において、長や職員等の地方公共団体に対する損害賠償責任について、その職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がないときは、賠償責任額を限定してそれ以上の額を免責する旨を定めることを可能に(条例で定める場合の免責に関する参酌基準及び責任の下限額は国が設定)

・議会は、住民監査請求があった後に、当該請求に関する損害賠償請求権等の放棄に関する議決をしようとするときは、監査委員からの意見を聴取

2.内部統制の重要条文案(地方自治法)

第百五十条

都道府県知事及び第二百五十二条の十九第一項に規定する指定都市(以下この条において「指定都市」という。)の市長は、その担任する事務のうち次に掲げるものの管理及び執行が法令に適合し、かつ、適正に行われることを確保するための方針を定め、及びこれに基づき必要な体制を整備しなければならない。

一 財務に関する事務その他総務省令で定める事務

二 前号に掲げるもののほか、その管理及び執行が法令に適合し、かつ、適正に行われることを特に確保する事務として当該都道府県知事又は指定都市の市長が認めるもの

2 市町村長(指定都市の市長を除く。第二号及び第四項において同じ。)は、その担任する事務のうち次に掲げるものの管理及び執行が法令に適合し、かつ、適正に行われることを確保するための方針を定め、及びこれに基づき必要な体制を整備するよう努めなければならない。

一 前項第一号に掲げる事務

二 前号に掲げるもののほか、その管理及び執行が法令に適合し、かつ、適正に行われることを特に確 保する必要がある事務として当該市町村長が認めるもの

3 都道府県知事又は市町村長は、第一項若しくは前項の方針を定め、又はこれを変更したときは、遅滞 なく、これを公表しなければならない。

4 都道府県知事、指定都市の市長及び第二項の方針を定めた市町村長(以下この条において「都道府県知事等」という。)は、毎会計年度少なくとも一回以上、総務省令で定めるところにより、第一項又は第二項の方針及びこれに基づき整備した体制について評価した報告書を作成しなければならない。

5 都道府県知事等は、前項の報告書を監査委員の審査に付さなければならない。

6 都道府県知事等は、前項の規定により監査委員の審査に付した報告書を監査委員の意見を付けて議会に提出しなければならない。

7 前項の規定による意見の決定は、監査委員の合議によるものとする。

8 都道府県知事等は、第六項の規定により議会に提出した報告書を公表しなければならない。

9 前各項に定めるもののほか、第一項又は第二項の方針及びこれに基づき整備する体制に関し必要な事項は、総務省令で定める。

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