リスクマネジメント2つの新潮流(コンプライアンスリスク・コンダクトリスク)と新フレームワークERM2017

1.リスクマネジメント2つの新潮流

(1)コンプライアンスリスク・コンダクトリスク

①今日のリスクマネジメント研修の隆盛

「リスクマネジメント研修」は、一般企業や地方公共団体では必修研修になってきている。

保険会社からリスクマネジメントが発展しCOSOレポートやISO31000によって一層組織一般のマネジメント概念になった。

福祉関係や介護関係はもちろん医療現場でのリスクマネジメント研修も頻繁に行われている。

コンプライアンス研修ともに不可欠な組織の研修になりつつあろう。

例えば、コンプライアンス研修で取り上げるクレーム対応も今日では「リスク情報の提供」といったリスクマネジメントの概念に移し替えて検討されたるする。

リスクマネジメント研修では、理論とともに実際の現場リスクを重視して実施する。

②2つの新概念、分析概念の活用

その研修では、中川総合法務オフィスが実施するものも含めて、「コンプライアンスリスク」として、コンプライアンス違反を管理する考え方が新鮮でありながら、非常に効果的であろう。法令の遵守違反、社会倫理の遵守違反を共にリスクマネジメントの視点からとらえるのである。

また、コンプライアンス・リスク管理では、漏れが発生する場合があろう。そこで、金融庁が銀行等の指導に使っている「コンダクトリスク」管理、つまり、法令や社会倫理を守るのみでは足りず、自分たちの行動ぶりが品性のあるものかどうかを考える、商習慣や慣行に反していないか、他者の不利益で自分達だけが得をすることはないか、最終的に犠牲が発生することを解っていないかなどを考慮する必要が出てきている。平たく言うの無知の利用、弱い者いじめになっていないかなどを考慮することである。

(2)ISO31000の浸透

ISO31000(リスクマネジメント国際規格)を参考にしたリスク管理の手法で最も大事なのは、リスクマネジメントプロセスである。

その中でさらに中核部分を占めるのがリスクアセスメントだ。

そのプロセスは7つの分から構成されている。

つまり、① 置かれている状況の確定 ② リスク特定 ③ リスク分析 ④ リスク評価 ⑤ リスク対応 ⑥ モニタリング及びレビュー ⑦ コミュニケーション及び協議である。

これを具体化する作業がリスク管理実務である。

(3)不祥事発生時のリスクマネジメントの必要性(マスコミ対応等)

不祥事が発生した時のクライシスリスクマネジメントも重要性が高まってきている。

緊急時への対処方法については、リスクマネジメント研修でプレスリリースの発行の仕方から記者会見のやり方までマスコミ対応を含めて実践的に行っておく。

2.COSO-ERM 2017 の衝撃

詳しくはこのサイトの別稿参照

※企業向けのリスクマネジメントであるが、地方公共団体等の公共団体などでも公営企業に利用したり、街づくり課で利用したり、或いは善的な組織の再活性化のために利用したり、新リーダーではこれを活用するものも出てくるであろう。

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