相続

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遺産分割の対象財産についての事例(相続実務家講座)

かつての判例(最判昭和29年4月8日)では、預貯金のような可分債権は、相続開始と同時に法定相続分に応じて各相続人に当然に分割されるため、遺産分割の対象とはならないとされていました。
しかし、この考え方は、共同相続人間の実質的な公平を害する場合があるなどの理由から、最大決平成28年12月19日(民集70巻8号2121頁)によって変更されました。
この最高裁判所大法廷決定により、預貯金は遺産分割の対象となることが明確に示されました。

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【遺留分侵害に関する相続の事例問題】(相続実務家講座)

結論:遺留分侵害が生じているのは、配偶者Yについてであり、その侵害額は500万円である。子Zについては、受けた特別受益の額が自身の遺留分額を上回っているため、遺留分侵害は生じていない。Yは、遺留分侵害額である500万円の金銭の支払いを、受贈者Eに対して請求することができる。

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配偶者短期居住権と遺産分割の事例問題(相続実務家講座)

配偶者短期居住権とは、令和2年施行の改正民法で新設された制度で、相続開始時に被相続人の建物に居住していた配偶者が、一定期間無償で住み続けることを認めるものです。 本記事では、実際の相続トラブルを想定した事例をもとに、条文・判例・解説を交えてわかりやすく解説します。 相続における居住権の保護と、他の相続人との関係性を整理するうえで必見の内容です。

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成年後見制度に関する事例問題(相続実務家講座)

成年後見制度の実務では、居住用不動産の処分に家庭裁判所の許可が必要な点や、後見人の損害賠償責任の範囲について正確な理解が求められます。特に最近では後見人による横領事案も増加しており、適切な監督体制の重要性が高まっています。2025年4月からの報酬算定改善により、より本人中心の制度運用が期待されています。

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「相続動画講座」…相続の実際の実務手続きが法改正も含めよくわかる人気講座

「相続DVD講座」2020、20年にわたるベストセラーを相続法大改正で全面改訂して普及価格で提供

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公正証書遺言が自宅で作れる時代へ?2025年公証役場デジタル化の影響と実務的注意点新着!!

2025年10月から公証役場のデジタル化が開始され、公正証書遺言の作成実務が大きく変わります。本記事では、中川総合法務オフィスの代表が、新制度の要点である「ウェブ会議によるリモート作成」「電子データ保存の原則化」について解説。これまで必須だった公証役場への出頭が不要になる一方で、パソコン環境の必須化や手数料の加算(1億円以下の遺言で+1万3,000円)など、実務上の注意点も浮き彫りになっています。特に高齢者が利用する場合のIT機器のハードルや、公証人による判断基準についても言及。デジタル化のメリットとリスクを正しく理解し、遺言作成をスムーズに進めるための専門家視点の情報をまとめました。

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