連続不祥事にもう打つ手はない?その3/3リハーサルを繰り返して「記者会見で挽回」

1.不祥事発生後の「記者会見」の出来如何で流れが変わる?

(1)「バケツをひっくり返したような」騒ぎ

不祥事が発生した時には、「バケツをひっくり返したような」騒ぎになることが多々ある。

例えば、牛肉偽装事件のように上場企業が倒産することも稀ではない。

(2)記者会見で見事に「流れを変える」企業

ところが右翼事件のオリエンタルランドのように記者会見で見事に「流れを変える」企業もある。

少ないが、見事な企業の過去の事例がいくつかある。

2.記者会見でさらに「2次」不祥事を発生させる最大の原因

乳製品メーカーや全国チェーンのホテルの失敗は記憶に新しい。

地元京都は四条寺町での学生わいせつ事件での学長記者会見はかなり酷かった。

いずれも、「頭を下げられない」ことに象徴的に表れている。それが最大原因である。

「頭を下げる」ことが、日本文化の中でどういう位置づけにあるのかをよく考えることである。

3.記者会見も含めた不祥事のリスクマネジメント

(1)不祥事の記者会見に当事者意識をもつ

これは、組織の内部統制やリスクマネジメントが普段からできているかどうかが決定的である。

つまり「リスクマネジメント」の一環として、「危機管理」の一環として不祥事発生がありうるものだと認識の下で準備する必要がある。

それを不祥事の当事者意識という。

(2)コンプライアンス態勢の見直し

そこで、組織はどのような準備を普段からしておけばいいのか。

まずは、コンプライアンスによる不祥事防止態勢構築を真剣にやることであるです。

法令遵守やステークホルダーからの信頼の獲得が最重要である。

(3)リスクアセスメントへの対応の問題

また、リスクマネジメントによる不祥事リスクの特定とリスクアセスメントの実施も重要な観点である。

そして、不祥事発生時の危機管理マニュアルも準備すべきである。

たとえば、

・不祥事の法的責任には、どのようなものがありその社会的制裁はどうなるか。

・事実関係の迅速かつ正確な把握のためには何をすべきか。

・関係者への連絡・マスコミ対応はどうすべきか。

(4)マスコミ対応の成否は「記者会見」

この最後の、マスコミ対応の究極の姿が「記者会見」である。

繰り返しになるが、過去の不祥事で記者会見でよい実例と悪い実例がたくさんある。

これは、組織のリスクマネジメントの問題であるとともにスキルの問題でもある。

成功する「不祥事の記者会見」のスキルを組織が身につけることが大切であろう。

Follow me!