1.担当して分かった会計年度任用職員制度の実務的な問題
会計年度任用職員制度については、地方公共団体において制度が定着してきている。もっとも、制度理解は管理職や総務課や法制課などのレベルであるが。
この制度前は、特別職非常勤制度についての運用が、「訳あって」そのときの総務課長など関係部署との相談のうえで決めた運営で為されてきているのが実情である。
そうすると、今回の地方公務員法および地方自治法の改正で、いわゆる特別職非常勤やいわゆる臨時職員の利用や活用の仕方が抜本的な見直しに来ていることに直面して窮地に陥っているところもあって、それが質(タチ)の悪い場合には総務省の公務員化にも相談し辛い内容であることもある。
2.会計年度任用職員制度の研修の実践方法
このような厄介な状態に入っているときに、解決方法を提示するのが中川総合法務オフィスの研修やコンサルティングである。
地方自治法や地方公務員法についての研修を繰り返し全国で行ってきて、その間に多数の地方公共団体の管理職から相談を受けてきたストックがあるからである。
やり方は、全職員への会計年度任用職員制度の研修と、管理職への質疑応答研修を組み合わせるのが最も有効である。
どこかの低料金を売りにする研修会社はホームページに料金も明示せずに地方公共団体へ金にモノを言わせて男女の営業担当者のあの手この手の猛烈アタックで営業攻勢をかけて受注していることが多いが、それは完全な「コンプライアンス違反」である。コンプライアンスの本質からは、「住民への信頼を裏切る税金の使い方」であるからである。
3.真面目に会計年度任用職員制度の研修をしてほしい
コンプライアンスの視点から、研修を組立てないとどうなるかは、地方公共団体における不祥事が収賄や横領で百数十件で減少していないことを見れば明らかで、効果の疑わしい「講師が前へ出てテキストや原稿を読んで帰る研修」をいつまでもできないのでないか。住民やマスコミに研修も公開すればはっきりする。