1.「不祥事に打つ手はない」発言は正しいのか
(1)教育委員長が教師のわいせつ犯逮捕連続で打つ手がないと
マスコミの報道では東海地区の教育委員長(現教育長)が「打つ手がない」と言っているが、本当にそうであろうか。
それは、不祥事は個人の問題としていた頃とそれでは変わらない捉え方で間違っていると思う。
例えば、確かに、自治体は首長が全く他人事のように言っている所もある。
非常に不誠実である。
コンプライアンス研修でも、話を聞きに来ない。
京都の上場企業や大学でやった時は、最前列にトップがいましたが。
だから、分権時代にもかかわらず、中央の総務省及び国会で、ガバナンス強化の地方自治法の改正が不可欠であると認識して第150条の内部統制規定が入り令和2年度から施行され、令和3年改正個人情報保護法は、PPC(個人情報保護委員会)が個人情報の地方公共団体の取り扱いを監視することに令和5年度からなったのである。
(2)企業不祥事も減っていない
一方、企業では、新・会社法で所謂コンプライアンス条項が取締役一人会社でも規定されているが、金融商品取引法でのダブルでの強制があるにもかかわらず大会社では不祥事が減っていない。
コーポレート・ガバナンスの強化の会社法の改正は不可欠で、2019年改正では大会社等では社外取締役が必須になったのである。
社外取締役の増加設置は今後も避けられない。
2.繰り返す不祥事
(1)何故不祥事は繰り返されるのか
精密機械のO社や私の地元の京都でも不祥事が連続して起きる時はまたかということになる。
ガバナンスができていない会社や自治体は不祥事を繰り返すのである。
コンプライアンス研修で講師に呼ばれたり講演するときに絶望的な受講態度の方がいるところはやはり再発している。
長崎のO市役所もそうである。また、内部手続きを無視して仕事をしている。
(2)農業団体でも不祥事を繰り返す
不祥事が連発するJAや農業団体でもそうである。
熊本で毎年コンプライアンス研修講師を担当してきたが、そこでも、組合長が言っていたように繰り返す支部は繰り返し不祥事が発生する。
受講態度も問題のある方がおられるし、問い合わせの中央官庁も私のその情報に最大の国家的関心を持っていた。
むべなるかな、組織問題だ。
3.不祥事「減少」のノウハウ
(1)不祥事減少のノウハウはある。
完全な意味での「不祥事防止のノウハウ」はあると言えば嘘になるだろうか。
しかし、完全な防止は無理でも、「減少させる」ことは可能である。
大阪では、3桁不祥事が2桁に。
トップのやり方は、コンサルティングや講演でお伝えしている通りである。
そのような不祥事減少の実例もあるし、理論もあるし、何よりも実践方法があるから、コンプライアンスに。
それがなかったら、コンプライアンスのコンサルや研修の講師なぞは引き受けませんよ。
そのノウハウを伝えるには、コンサルティング契約を2年から3年するか、講演や研修の形態で数年続けるかが一番いい。
やった言い訳の仲介会社のテキスト読み講師では何か意味あるのか。
また、本に書けば伝わるものでない。
漱石や龍之介の様な文章力もないからでもあるが。
(2)厳しい講師はお断りでいいのか
研修会場や講演の感想で、帰り際に、私から「受講態度に問題があり過ぎの方がいます」というと、大概の依頼先の団体等は自分の痛いところを突かれたか、次からは依頼がない。
でも、それではまた繰り返しますよ、不祥事を。
内外にコンプライアンス研修をやったこと自体をアピールして事足れりでいいのでしょうか。
コンプライアンス研修講師をして、真剣になればなるほどこちらは数時間の話に文字通り「命を懸けている」のである。
組織改革の重要な肝心要の話をしているのですよ。
退職OBに話を聞くのであればそれでもいいでしょうが、こちらはスポーツや民間での実績と、不祥事の防止の長年の成果を詰め込んで、一期一会のつもりで真面目にかつ真剣に話すのですよ。
4.不祥事減少は、実例・理論・実践の三拍子で
不祥事を防止するための講演や研修講師は、コンプライアンス研修・リスクマネジメント研修・危機管理研修等の名前で750回以上はやってきた。
今年も、兵庫県等をはじめ多くの自治体や独立行政法人、企業で実施することが決まっているが、不祥事防止のノウハウ、不祥事減少のノウハウをしっかりと伝えてくる。
★連続不祥事にもう打つ手はない? 「不祥事減少」ノウハウはあるのだ。
以上1回目終了、続いて2回目「その2」をどうぞ。