1.「地方公共団体の内部統制2017」第193回国会総務省提出予定(3月上旬)法律案
地方公共団体等における適正な事務処理等の確保並びに組織及び運営の合理化を図るため、
地方公共団体の財務に関する事務等の適正な管理及び執行を確保するための方針の策定等、
監査制度の充実強化、
地方公共団体の長等の損害賠償責任の見直し等を行うとともに、
地方独立行政法人について、その業務への設立団体である市町村等の申請等関係事務(仮称)の処理業務の追加及び適正な業務を確保するための規定の整備を行う等の措置を講ずる。(総務省自治行政局)
2.地方公共団体の内部統制の基本的な考え方の動画
3.人口減少社会に的確に対応する地方行政体制及びガバナンスのあり方(第31次地方制度調査会答申)
第1 基本的な考え方
1 人口減少社会に対する現状認識
2 地方行政体制のあり方
3 ガバナンスのあり方
第2 行政サービスの持続可能な提供のための地方行政体制
1 広域連携等による行政サービスの提供
(1) 地方圏
① 基本的な認識
② 市町村間の広域連携が可能な地域
(a) 基本的な認識
(b) 連携中枢都市圏等の推進
(c) 連携中枢都市圏等以外の広域連携
③ 市町村間の広域連携が困難な地域
(a) 基本的な認識
(b) 都道府県の補完
(2) 三大都市圏
① 基本的な認識
② 市町村間の広域連携
(3) 東京圏と地方圏
① 基本的な認識
② 移住・交流の促進
2 外部資源の活用による行政サービスの提供
(1) 基本的な認識
(2) 地方独立行政法人の活用
第3 適切な役割分担によるガバナンス
1 長
(1) 基本的な認識
(2) 内部統制のあり方
2 監査委員等
(1) 基本的な認識
(2) 監査の実効性確保のあり方
(3) 監査の独立性・専門性のあり方
(4) 監査への適正な資源配分のあり方
3 議会
(1) 基本的な認識
(2) 議会制度や議会運営のあり方
(3) 議員に求められる役割
(4) 幅広い人材の確保
4 住民
(1) 基本的な認識
(2) 住民訴訟制度等の見直し
4.内部統制を進めてきた岐阜市等と全く進めていなかった名古屋市等の大きな落差
地方自治体への内部統制の導入がやっと実現する法案である。
すでにこの方面でも自治体格差が大きい。
名古屋市や静岡市で、内部統制のコンプライアンス研修をこの間複数回担当してきたが、遅れていて必死になっているこの2つの市に較べて、H市のように内部の権限争い等で遅れていることもある。
都道府県と政令指定都市が強制適用になるが、1700余りの他の自治体も導入せざるを得ないであろう。
第31次地方制度調査会答申の前にも何度も内部統制を地方公共団体が導入すべきとの提案があって、公金不正や個人情報の漏えいが減らない現状でリスク管理や公務員倫理の向上が強く求められ、その提言を拙著の公務員の教科書「道徳編」でも強く主張してきた。