金融機関向けコンプライアンス研修

銀行・信用金庫・信用組合の実務に即した内容で構成します

金融機関のコンプライアンスは、いま転換点にあります。

金融庁は2026年7月に公表した「マネー・ローンダリング等及び金融犯罪対策の取組と課題」において、国内金融機関のマネロン対策がガイドラインに沿った基礎的な態勢整備を完了し、その態勢が実際に機能しているかを検証する有効性検証の段階へ移行したとしています。

態勢を作る段階から、態勢が働いているかを問われる段階へ。この変化は、研修の内容にも直接影響します。規程とマニュアルを説明する研修では、もはや足りません。

中川総合法務オフィスは、全国850回を超えるコンプライアンス研修の実績のもと、金融機関の実務に即した研修を実施しています。


2026年に扱うべき主題

マネロン対策——有効性検証の段階へ

2026年3月のガイドライン・FAQ改正により、新技術の活用は「対応が期待される事項」から「対応が求められる事項」へと位置づけが変わりました。取引アラートの優先度スコアリングや、疑わしい取引の届出書の作成支援など、人手のみに依存しない体制の検討が求められています。

あわせて外部委託先の管理要件も明確化されました。為替取引分析業者や本人確認システムなど、外部ベンダーの態勢不備が自社のリスク管理態勢を毀損するおそれがある場合、委託先の内部規程・システム管理体制・業務遂行能力を検証する義務を負うこととなります。

研修では、担当者が「何をすれば足りるのか」ではなく「自部署の対応が機能しているといえるか」を検討できる構成とします。

金融犯罪の深刻化

特殊詐欺の被害額は、2025年に前年比約1.6倍の3,257億円へ急増しました。SNS型投資詐欺、ロマンス詐欺が中心です。

窓口・渉外の職員が、どの段階で異常に気づけるか。気づいたときにどう動くか。ここは知識ではなく判断の訓練を要します。実際の手口を用いた事例演習が有効です。

顧客本位の業務運営

金融庁は、顧客本位の業務運営の確保に向けた態勢整備を継続して求めています。保険分野では、大規模な保険代理店への監督の実効性向上など、市場の信頼回復に向けた対応が進められています。

原則を掲げることと、営業現場で実践されることの間には距離があります。研修では、目標設定と顧客本位が矛盾する場面をどう扱うかを具体的に検討します。

内部統制——第2線の独立性と「1.5線」

コンプライアンス態勢の実効性は、最終的に第2線が機能しているかで決まります。

しかし、営業店を数名の管理部門で牽制することには限界があります。この課題に対して金融庁は、令和元年6月公表の「コンプライアンス・リスク管理に関する傾向と課題」において、事業部門の内部に牽制のための職員を置く取組を、いわゆる「第1.5の防衛線」として紹介しています。

同時に、導入すること自体が高度なリスク管理を意味するわけではなく、管理部門の機能や人員の削減を伴う場合にはかえって弊害が生じ得る、とも指摘しています。

当オフィス代表の中川恒信は、この論点について金融専門誌に「リスクマネジメントの1・5線 ― 金融機関の内部統制・リスク管理をさらに強化するために ―」を寄稿しています。研修では、自行庫において1.5線が適合するかどうかの判断まで扱います。

【中川恒信「リスクマネジメントの1・5線 ― 金融機関の内部統制・リスク管理をさらに強化するために ―」
 ⇒金融雑誌「銀行実務」出版社から依頼を受けて、「リスクマネジメントの1・5線 ―金融機関の内部統制・リスク管理をさらに強化するために―」を寄稿。
・株式会社銀行研修社 https://www.ginken.jp/
・銀行実務 2024年7月号 (発売日2024年07月01日) https://www.fujisan.co.jp/product/1223936/b/2544603/


対象と研修プログラム

対象主な内容
全職員向けコンプライアンスの基本、不祥事はなぜ起きるか(不正のトライアングル)、身近な事例
窓口・渉外担当者向け金融犯罪の手口と異常の察知、顧客対応、疑わしい取引の届出
管理職向け部下の管理、業績目標とコンプライアンスの両立、報告を受ける側の姿勢
コンプライアンス担当者向け第2線の役割、1.5線の設計、マネロン態勢の有効性検証
役員向け経営陣の責任、内部統制システム構築義務、判例に学ぶ
信用金庫・信用組合向け地域金融機関特有の課題、規模に応じた態勢整備

いずれも半日から1日。オンライン実施に対応しています。

内容は、貴行庫の規模、直面している課題、過去の指摘事項を踏まえて構成します。既製のプログラムをそのまま実施することはありません。


研修の進め方

一 事前のお打ち合わせ

現在の課題、受講者の層、時間、実施形式を伺います。過去に発生した事案や監督当局からの指摘がある場合は、その内容を踏まえて構成します。

二 プログラムの設計とご確認

構成案をお示しし、内容を調整します。使用する事例についても、この段階でご相談します。

三 教材の作成

テキスト、演習問題、事前アンケートを作成します。

四 実施

五 実施後のご報告

必要に応じて、受講者アンケートの集計と、今後の課題についての所見をご提出します。


なぜ当オフィスか

全国850回を超える研修実績

40を超える都道府県で実施してきました。金融機関のほか、地方公共団体、建設業、食品産業など、業種を横断した経験があります。

金融専門誌への寄稿

1.5線に関する論考を金融専門誌に寄稿しています。金融機関の内部統制について、実務と理論の双方から論じてきました。

不祥事対応の実務経験

不祥事が発生した組織の態勢再構築に関与してきました。研修で扱う事例は、報道された事件の紹介にとどまりません。なぜ発見が遅れたのか、どの統制が働かなかったのかまで踏み込みます。

受講者に応じた構成

役員に話す内容と、窓口担当者に話す内容は異なります。同じ資料を使い回すことはしません。


費用

【1回30万円+消費税、応相談】

交通費・宿泊費については別途申し受けます。オンライン実施の場合は不要です。


よくあるご質問

急な日程でも対応可能ですか

日程によります。まずはご相談ください。

受講者が少人数でも依頼できますか

可能です。少人数の場合は、演習と質疑を厚くした構成をお勧めしています。

過去に発生した自行庫の事案を題材にできますか

可能です。守秘義務のもとで扱います。実際に起きた事案を用いる研修は、受講者の当事者意識が大きく異なります。

オンラインでも演習はできますか

可能です。ただし、受講者相互の議論を含む構成の場合、対面のほうが効果は高くなります。

継続的に相談できる形はありますか

顧問契約により、研修の実施に加えて、日常的なご相談、規程の整備、態勢の点検に継続して対応しています。


ご相談・お申し込み

初回のご相談は無料です。研修の実施が決まっていない段階でも、課題の整理からお手伝いします。

中川総合法務オフィス(行政書士 中川恒信) TEL 075-955-0307 平日9:00〜18:00 ▶ お問い合わせフォーム


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